今回は、カナダでのワーキングホリデー中に体験したホームステイでのトラブルについてお話しします。
「海外の家庭に住むってどんな感じ?」「ホームステイって安心?」そんな疑問を持っている方に、ひとつのリアルな例として読んでいただければ嬉しいです。
夢と希望を抱いて始まったホームステイ生活
カナダにワーホリで渡航した最初の6週間、私はホームステイをすることに決めていました。
渡航前に聞いていた情報では、「父・母・息子・犬2匹」の小さな家庭。
静かで落ち着いた環境をイメージし、そこから新生活をスタートするつもりでした。
しかし、いざ到着してみると、想像とまったく違う現実が待っていました。
◆ 到着して驚いた「住人の多さ」
実際の家には、
- 父・母
- 息子とその彼女
- 娘・娘の夫・その子ども
- さらに私以外の日本人留学生が2人
…なんと総勢10人ほどが同居していたのです。
ホームステイというよりも、シェアハウスのような賑やかさ。
このあたりの詳細は、また別の記事で触れたいと思いますが、とにかく最初から「聞いていた話と違うな…」という違和感がありました。
◆ 通勤片道2時間半、そして引っ越しを決意
ワーホリ中、ようやく仕事が見つかったのですが、それがまさかの家から片道2時間半かかる介護施設。
体力的にも精神的にもかなりしんどく、通い続けるのは現実的ではないと判断。
仕事を始めて2ヶ月ほど経った頃、引っ越しを決意しました。
◆ ホストマザー、突然の激怒
引っ越し先の手配を進める中で、次の入居先のオーナーからの連絡がなかなか返ってこない(これはカナダあるある)。
そのため、具体的な引っ越し日が決まらず、ホストファミリーに正式に伝えられたのは、引っ越し予定日の約2週間前でした。
最初は「決まったら教えてくれればいいよ」と言ってくれていたホストマザー。
それに甘えてしまった部分もあります。
ところが、ある日突然電話がかかってきて、開口一番、
「伝えるのが遅すぎる!引っ越し後2週間分の家賃は払ってもらうから!」
と、激怒モードで一方的に怒られました。
それ以降、私が挨拶をしても無視され、家の中の空気はピリピリ。
まるで存在していないかのような扱いを受け、とても居づらい毎日が始まりました。
◆ 家賃と次の入居者の問題
私が「次の入居者を探します」と申し出ると、「お願い」とは言ってくれたものの、
結局はホームステイ=ビジネス。家賃が入らないのが困るという本音が透けて見えました。
私は友人に声をかけたり、SNS(X)で募集をかけたりして、次の住人を探しました。
結果として、次の入居者が決まったようで、
ホストマザーからは「もう家賃は払わなくていい」と言われました。
さらに、入居時に預けていたデポジット(保証金)も返してくれることに。
…ですが、そのお金の返し方があまりに投げやりで、嫌味のように感じてしまったのは事実です。
◆ 最後は誰にも見送られずに…
退去日当日。
これまでの関係があったとは思えないほど、誰も見送りにも来てくれず、無言の引っ越し。
ウーバーを使って、静かに家を離れました。
◆まとめ:ホームステイは「ビジネス」として見るべき
今回の経験から強く感じたのは、ホームステイは所詮ビジネスだということ。
ホストファミリーが本当に“家族の一員”として迎えてくれるケースもありますが、
多くは「空き部屋を貸して家賃収入を得る」という目的のほうが大きい。
それを理解したうえで、「どう付き合っていくか」を最初から考えておけばよかったなと思います。
◆ それでも「他人と暮らす経験」は、やってよかった
今回のホームステイではいろいろなことがあったけれど、
それでも**「他人と一緒に暮らす」という経験は、自分にとって貴重なもの**だったと思います。
特に海外での生活は、最初からすべてひとりでこなすのはとても大変。
困ったときに最低限頼れる大人がそばにいるというだけでも、安心感は大きいです。
もちろん合う・合わないはあるし、すべてがうまくいくとは限らないけれど、
だからこそ「自分にとってどんな環境が合うのか」を知る良い機会にもなります。
悪いことばかりではありません。
少しでも興味があるなら、ぜひ一度ホームステイに挑戦してみてほしいなと思います。
きっと、海外生活の中でしか得られない気づきや学びが待っているはずです。
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